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ITAフォーマットVer2.0 のすすめ (統合による省略化)(2002/5月)

 当初のITAフォーマットが陳腐化し始めました。

測量、土木にも汎用CADが普及し、構造図(配筋図)、縦横断図、平面図と使用範囲も広がっているこの頃ですが、

最近大きく使い方が変わる兆しが見えてきました。それは2つあり、GIS と 3D施工であります。

標準化した部品から図面の統一を図る方法に限界が生じ(うまみがない)、

3D施工、GISを主においた、平面図中心の測量、設計に変える必要になってきました。

統合の概念を持ち技術力が向上すれば、作業を飛ばしたり、逆から進めたり、うまく間を取ったりして

無理、無駄を最小に留め、省略化出来ます。

1.GISの説明は略します。

2.3D施工とは簡単な施工の場合、測量しながら施工する(または施工しながら測量)ことで設計を省くことや、

    設計を基に、センサーや光波、GPSで誘導したり管理して施工する方法である(精算は完成後する)。 

これまでは、3Dプレゼンをするための、3D測量、3D設計でしたが、

3Dプレゼンは測量、土木においてはサービスに過ぎなかったり、一部の恵まれた所にしか発注されて来ませんでした。

しかし、3D施工は違います。CADでモデリングすることにより省略化できるからです。

測量も設計もプレゼンも施工もGISも全て平面図(2D、3D)で表す考え方で、

平面図の中に縦横断、構造物があり、属性を使用して、エクセルに吐き出し積算を行えるようにしたり、

それをデータベースに直してGISに利用するところまで考えたフォーマット(属性の規格)が必要になります。

3D施工には、それにあった3D測量、3D設計が必要となり、これまでの測量や設計にプラス3D施工用では、

かえって手間が増えるので、公共事業でも無駄を省く工夫(測量においては無駄な精度や手簿作成の要求が多すぎる、

施工においては丁張りの写真が必要等の不要な作業が多すぎる)が必要である。

当面、測量、設計、プレゼン、施工、GIS各々において、2Dか3Dなのか、どこまで3Dなのか、

その時点ではハッキリしていない、後から変わる等複雑にからみ合うので、細かく仕様を決めるとかえって手間になる。

下表ぐらいに留めるべきであろう。

ITAフォーマットVer2.0の仕様
項目 決定 その理由
座標系 測量系に 位置情報が表せる
単位 mに 施工、管理に便利
構造物の数量値、概要(GIS用) ブロックの属性で管理 外部ソフトと連携できる
構造物のコード 3分類+数字、
数字には確定な意味を持たせない
コード以外は、日本語で表す
画層の線種、色 測量設計で赤色を使用しない以外決めない 測量からGISまで様々あり決めない方良い、
必要ならその都度決める

 上表の説明

座標系

平面図を基本におけば、位置情報が表せる方が良いので、

どちらの座標系が良いかと考えれば、緯度経度の考え方を持ち位置情報が表せる測量座標系の方が良い。

物には位置情報が必要だから、数学系の座標から変更すべきであろう。

この表し方は、地中でも海底でも宇宙空間でも月や火星でも位置を表現する基準となっている。


単位

もちろんm単位で統一した方がスッキリする。

属性

1つ1つの部品(ブロック)に材料名とその数量書き込みます。

コード

属性には必ずコード番号を付けます。

コード番号は次のことがら上細かく設定しない(コード番号から細かいところまでわかるようにしなくても良い)

すなわち小、中、大と3つの分類分けをします。

小は細別にあたりコンクリートとか砕石にあたります。

中は種別にあたり側溝とか菅渠にあたり、

大は工種にあたり排水工とか擁壁工にあたります。

コード名はそれがわかる程度に留め、後は日本語でわかり易く表します。

たとえば見切りは擁壁なのか、擁壁付き水路は?分水桝のように堰き板を付けられるものや

蓋付きでは、蓋の種類は等細かく分けて英数字でコード化するよりモットもらしい日本語で表した方が良い。

画層等

1つ1つ(材料ごと)ポリラインで閉じ画層を割り当てます。

画層は色を1つ(赤色)使用しないように変えます。

それは施工時に測定した点を赤色で表示するからです。

赤色は測量、設計時には使用しないこととします。

その他は決めない方が良い、たとえばプレゼン作業は背景は白色が良く、簡単であればなるべく7色

以内にした方が分かり易かったり、1つのファイルに複数の図面を入れたり等あるからです。


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